
新しいインターネットの形であるWeb3って何なのかを考えてみます。3って言うくらいなので、その前には1.0と2.0があります。ざっくり言うと、Web1.0はwwwなどを利用したホームページから情報を入手する世界で、Web2.0はSNSを介した双方向のコミュニケーションを取れる世界です。
Web3になると、ブロックチェーンを用いたDAO(Decentralized Autonomous Communication)という非中央集権的機能によるシステムに移行していきます。もう少しかみ砕いいて言うと、今までインターネット上で情報を発信しようとすると、インターネット上の土地から自分用の土地(ドメイン)を借りて、情報発信する必要がありました。また、SNSで情報を発信するためには、twitterやInstagramといったアプリケーションを利用する必要がありました。それらは、土地(ドメイン)の貸し手や、SNSのアプリケーション運用者がコントロールする世界で機能しています。
Web3では、その様な中央集権的な権力者がいなくなって、個々人がシステムや情報を管理していくようになります。
これの何が凄いかを私の理解で箇条書きにするとこんなイメージです。
- 今まで覇権を握っていたGAFAMから新たな企業へ世代交代が起こる
- DAOによって働き方が変わるため、能力主義の色合いが濃くなるので、年功序列的な働き方ではなくなる
- 能力主義となるため、学歴至上主義が瓦解し、プラクティカルなスキルが求められる
- 情報が個々人のレベルで保持されるため、デジタル資産を持つことが当たり前になる
- ゲームするだけで報奨金が得られ、その報奨金で生活出来るようになる
などなどです。以下では、今までの話を少し詳細に記載していきます。
Web1.0とWeb2.0

Web1.0「閲覧のみの静的ページ」
1991年から2004年にかけての、インターネットユーザーの大半がコンテンツの視聴者であり、コンテンツがクリエイターから消費者へ提供される状態です。要するに閲覧することしかできませんでした。
情報がオンラインで取得できる意味では画期的ですが、情報を発信するにはウェブ開発の技術が必要で、情報を閲覧するには今のような常時接続のインターネットではなく、速度が遅くて従量課金製のダイアルアップ回線アクセスするしかありませんでした。
当時は1つのホームページを開くのに10分くらい画面に張り付いていました、、、。その画像をフロッピーディスクに保存していたころが懐かしいです。
Web2.0「SNSを介した双方向コミュニケーション」
2004年から現代にかけて続く、情報の流れが一方向性から双方向性になり、ユーザーが作成したコンテンツをSNSやブログ、ウィキペディアなどにアップロードする時代で、誰でもブログやSNSで記事を書けるようになり、多くの人にとってインターネットが身近なものになりました。
さらに、閲覧しかできなかったWeb1.0とは違い、例えばSNSに「いいね」やコメントをすることでユーザー同士が双方向にコミュニケーションできるようになったこともWeb2.0の特徴です。
Web2.0を語る上で欠かせないのがプラットフォーマーの台頭でしょう。インターネットユーザーの活動のほとんどはGAFAMやビッグテックと呼ばれる巨大企業が中央集権者として存在しなければ成り立たないものとなりました。
Web3とは

Web3「ブロックチェーン技術を用いた分散型ネットワーク」
Web2.0に続くものとして提唱されている概念。この言葉は2014年に暗号通貨イーサリアムの共同創設者であるギャビン・ウッドによって作られました。
この新しい概念が提唱される背景には、現代のWeb構造(Web 2.0)に対する不信感がありました。
ギャビン・ウッドによれば、現代のWeb構造は非常に中央集権的であり、情報に基づく富、権力、影響力がGAFAM等の一部の巨大企業に過剰に集中してます。
巨大企業はユーザーの膨大な個人情報を抱えていますが、それが正しく運用される保証はありません。ユーザーが盲目的に巨大企業を信頼することで成り立っているのが現在のWeb社会です。
こうした権威構造から脱却し、より合理的で自由主義的なモデルに移行するために必要なのがWeb3という概念です。
Web3では、どのような技術を用いてどのようなWeb世界が実現されていくのでしょうか。そのビジョンのひとつが、ブロックチェーン技術を用いた分散型のネットワークです。
Web3が実現すればNFTやメタバースの世界はウェブの常識となるかもしれませんが、あくまでもこれらはWeb3の一部であると認識しておくべきです。ビッグテックが支配していたものが全て分散化したネットワークに置き替わると考えると、Web3の可能性は途方もなく大きいものになります。
Web3で実現できる世界

Web3では、ブロックチェーン技術によってデータの分散管理が実現されます。特定のサーバーやデータベースではなく、ユーザーが参加するネットワークがWeb社会の基盤となります。
現状ではプライバシーに関して、一部の巨大企業にユーザーの基本的な個人情報から、検索履歴や行動履歴まであらゆる情報が集約されています。
また、セキュリティに関しても、個人情報がサーバー上で一元管理されているため、サイバー攻撃による情報の流出が危惧されています。
中央集権的構造から分散的構造への移行によって、プライバシーとセキュリティの問題を解決できます。
さらに、サーバーに依存せずにユーザー同士でデータを共有する「P2P(ピアツーピア)ネットワーク」を構築することによって、通信速度の向上や、災害時や途上国で優れた接続性を有する柔軟なネットワークの構築が期待されています。
Web3によるビジネスの変化
Web3社会では、分散型ネットワークに参加する1人1人のユーザーが、サービス実現のために協働する形態が実現します。
既存の企業と異なり、地理的に離れたメンバー同士でもプロジェクト単位でチームを組めます。所有者(株主)や管理者(経営者)は存在せず、意思決定はブロックチェーンを応用した議論や投票システムによって行われます。
NFTアートのように、これまで固有の権利が保証されなかったデジタルデータにも資産価値が生まれ、デジタルコンテンツの商取引が活発化します。
契約はスマートコントラクト(ブロックチェーン上で契約を自動的に実行する仕組み)を通して行われ、報酬は暗号通貨によって支払われます。その際に不必要な仲介業者は排除されます。
以上のことを実現する可能性をWeb3は示しています。
Web3によって変わるオンラインゲーム
Web3はビジネスだけでなく、娯楽であるゲームの世界も変えていきます。
「GameFi」という言葉を聞いたことはありますでしょうか。これはオンラインゲームとDeFi(Decentralized Finance:分散型金融)を融合させたものであり、オンラインゲームをしながらお金(暗号通貨)を稼ぐというものです。
GameFiにより、プレイヤーはゲームの中でアイテム、土地、アバターなどを獲得し、それを他のプレイヤーと交換したり、マーケットで暗号資産に換金したりできます。他にもキャラクターのレベルアップ、クエストへの参加、トーナメントでの勝利など、オンラインゲームでのユーザー同士のやり取りを収益化する仕組みを持っています。
これを可能にするのがブロックチェーンに基づくNFT(非代替性トークン)です。デジタルデータの所有権を明確化、保証するこの技術によって、デジタルデータの売買が可能になります。
また、ゲーム内のショッピングモールで、ゲームで得た暗号通貨を使ってリアルな商品をオンライン購入するといった使い方も予想されます。現実世界と仮想世界の融合がさらに進むことが考えられます。
成長著しいWeb3にどうやって投資するか

ここまでがWeb3に関する一般論でしたが、ここからは完全に私の主観になります。Web3への投資手法については、幾つかオプションがあると考えています。
- Web3のインフラとなりえるイーサ(ETH)を購入して保持しておく、もしくはステーキングしておく
- UNI(Uniswap)などのDefi銘柄を保有しておく、もしくはステーキングしておく
- Palette Token(PLT)などのNFTプロモート銘柄を保有しておく、もしくはステーキングしておく
- Web3に寄与すると考えられるトークン(仮想資産)を購入する
- 有名なGameFiであるAxie InfinityやSTEPNに自分の時間を投下し、トークンを得る
実際の私の投資先としては、イーサとPalette Tokenになります。では何故この2つの銘柄に投資しているかを記載します。
【イーサに投資する理由】
- これからのWeb3を引っ張っていく基盤となる技術&プラットフォームであり、世界中から超一流の技術者が終結している
- ビットコインと異なり、新たな機能を次々に実装していく素地が出来上がっている
- 既に多くの有望なブロックチェーンプロジェクトがイーサリアム上で実装されており、試験的にサービスが開始されている
- 今後PoS(プルーフオブステークという承認方法)に移行するため、その時点でステーキング(イーサを貸し出す際の利益)が得られる想定
【Palette Tokenに投資する理由】
- 国内初のIEO(イニシャル・エクスチェンジ・オファリングという取引所を介した上場)の銘柄であり、世界的な注目が集まっている
- IEO銘柄であるため、定期的に運営側のスケジュールが開示されるため、いつ何のイベントが企画されているか明確
- NFTに特化した銘柄であり、かつ日本の強みであるアニメとゲームを軸にプロダクト&コンテンツを開発している
- TwitterやDiscordでプロジェクトの進捗に対して事細かに報告されている
- コインチェックを皮切りに世界中の交換所への上場が見込まれる
イーサの方が固い投資で、Palette Tokenの方が爆発力のある投資だと考えています。
私のブロックチェーンとの向き合い方
前述の通り、投資家としてブロックチェーンに対しては多額をベットしていますが、単に利益を享受したいというよりは、ブロックチェーンという技術がとても魅力的であり、それらのプロジェクトを応援するという意味合いで資金を投じています。
また、近い将来的にはWeb3の世界がやってきますが、その時に自身の仕事や将来娘が就く仕事が大きく変わってくると思います。その際にWeb3のことを知っているか知らないかで時代の波に乗れるかどうかが大きくかわってくることでしょう。その時への備えとしても今段階からWeb3についてよく知っておく必要があります。
なので、短期的に運用してキャピタルゲインを挙げようというよりは、超長期的(30年以上?)に投資することによって、Web3の波に乗りつつ、運がよければ億万長者?になることを目標としています。
毎日のようにブロックチェーンのプロジェクトを眺めていますが、どんどん新たな取り組みが発表されており、将来の楽しみが沢山あります。
巨人ゴリアテに立ち向かうダビデを応援する気持ちでブロックチェーンと接していきたいと思います!
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